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歯間ブラシー歯と歯の間のブラッシングはこれ!

2023.02.13

最近歯間ブラシがはやってきているけど、歯間ブラシって何?

糸ようじで歯の間がスカスカになってきたけれど、どうすればいいの?

こんにちは。安城市の神谷歯科医院院長の神谷繁彦です。

最近、皆さん方が歯間ブラシを使うようになってきました。

そこで今回は歯間ブラシについてお話し七と思います。

 

昔は口の中のクリーニングと言えば歯ブラシが主体でした。

そこで歯間ブラシというとそれなんぞやと言われるくらい出ていませんでした。

最近では歯ブラシだけではプラーク(歯の汚れ)は取れないと追うことが患者さんの間に認識されています。

 

歯間ブラシとは、字のごとく歯と歯の間に入れて歯の周りをきれいにする道具です。

持ち手の部分とブラシで構成された清掃器具です。

一般的な歯ブラシのようにブラシが複数列配置されているのではなく、1本の針金を起点として、その周囲に毛が設置されています。

コップ洗いを非常に小さくしたような形状をしています。

また、歯間ブラシは、比較的太い清掃器具です。

歯と歯の間が広く、フロス(糸ようじ)ではプラークが除去しにくい場合に使用するのがおすすめです。

よって歯と歯の隙間が狭かったり、ほとんどなかったりするケースでは、ブラシの部分を挿入できないので適していません。

歯間ブラシを無理やりに入れると歯ぐきを傷つけてしまうる恐れがあるため。そのような場合にはフロスを使うといいでしょう。

 

市販の歯間ブラシは、全部で4つのサイズに分けられていることが多いようです。

下記はその1例です。

サイズ    使用に適した部位              使用に適した歯間距離

SSS        最も狭い部位       ~0.8mm

SS   やや狭い部位   0.8~1.0mm

S            歯茎が下がっている部位など           1.0~1.2mm

M           やや広い部位       1.2~1.5mm

それぞれ歯間ブラシの使用に適した歯間距離なども書きましたが、まずは実際に使用してみて、きちんと歯垢や食べカスを取り除けるかどうか試してみてください。

人によって歯並びや歯間距離も大きく異なるため、自分に合ったものを選ぶことが大切です。

当院では7種類ぐらいのサイズがあり、相談いただければ、歯科衛生士からアドバイスすることができます。

 

1、形による違い

歯間ブラシの形は、L字型(アングル)とI字型(ストレート)の2つのタイプに分けられます。

どちらも基本的な使用方法は変わりませんが、L字型の方は奥歯の歯と歯の間に入れやすいので、臼歯部の歯垢除去に適しています。

また、ストレートタイプのI字型は、形状からして、前歯の清掃に使いやすいと思います。。

 

2,素材による違い・分類

歯間ブラシは、素材によっても分類があります。

ナイロンの毛を使用したワイヤータイプと、ゴムを使用したラバータイプです。

歯ぐきが健康で、効率良く汚れを落としたい場合は、ワイヤータイプがおすすめです。

歯ぐきのマッサージを行いたい方はラバータイプが推奨されます。

ただし当院ではプラークを能率よく落とす観点から、勧めていません。

 

3,歯間ブラシの正しい使い方

歯間ブラシは、使い方を誤ると歯や歯茎を傷めるおそれがあります。

以下のポイントに気を付けて、正しく取り扱いましょう。

 

POINT1ペングリップ(鉛筆を持つ方法)で把持する

POINT2鏡を見ながらゆっくりと、歯と歯の隙間に挿入する

POINT3ブラシは歯の噛む部分と水平にし、前後に2~3回出し入れする

POINT4ブラシの部分が隣り合った歯それぞれに当たるように清掃する

POINT5使い終わったら流水ですすぎ、風通しの良い場所で乾燥させましょう

上手く使えないという方は、定期検診の際にご相談ください。歯科衛生士が歯間ブラシの正しい使用方法をお教えします。

 

4、歯間ブラシを使用する際の注意点

歯間ブラシを使用する上で最も注意すべき点は「歯ぐきを傷つけない」ことです。

せっかくお口のお掃除をしているのに、歯ぐきを傷つけてしまっては元も子もありません。

とくに歯間ブラシは針金も使用していることから、歯ぐきを傷つけやすくなっていますのでご注意ください。

傷ついた歯ぐきから感染もしやすくなります。

 

 

5,歯間ブラシの使用頻度

歯ブラシによるブラッシングは、毎食後行うのが理想ですが、歯間ブラシはそれほど高頻度に使用する必要はありません。

基本的には、1日に1回、夜眠る前の歯磨きの際に使用するようにしましょう。

毎食後使用しても良いのですが、使用方法を誤ると、これもやはり歯ぐきを傷めるおそれがあるため、おすすめは1日1回といえます。

 

6、歯間ブラシを交換するタイミング

歯ブラシは基本的には1ヶ月に1回交換することをお勧めしますが、歯間ブラシでも長く使ったものは交換をお勧めします。

ただ、交換するタイミングは、使い方や使っている製品のタイプによっても少し異なります。

ワイヤータイプの歯間ブラシは、通常の歯ブラシと同様、1ヶ月に1回くらいの頻度で交換するのがおすすめです。

状態の悪くなった歯間ブラシを無理やり使い続けると、歯茎に悪影響が及ぶため、絶対に避けるようにしてください。

 

 

7、その他歯間ブラシの使用でよくあるトラブルと原因

歯間ブラシを使用していると、次に挙げるようなトラブルに見舞われることがありますので、その原因を理解した上で適切に対処することが大切です。

 

トラブル①使用した歯間ブラシが臭う

歯間ブラシでも、ふつうの歯ブラシと同様、臭うことがあります。

これは、細菌が繁殖していまる証拠です。

また、前回使用した歯間ブラシは時に歯垢などが残存し、においが付くことがあります。

歯間ブラシは必ずしも1回限りの使い捨てではありませんが、不衛生にならないよう、使用したら洗って乾燥してください。

やはり歯ブラシと同じく、長期間にわたって細菌の繁殖につながるので、1か月ぐらいで交換してください。

 

トラブル②歯肉から血が出る

歯間ブラシを使用した際、歯肉から出血が出る場合は、まず歯間ブラシのサイズを確認しましょう。

サイズが大きすぎて、歯肉を傷つけやすくなっているかもしれません。

あるいは、汚れの除去方法が悪く、歯肉に不要な刺激が加わっている場合もあります。

その場合、定期検診で歯間ブラシのサイズを確認するのも一つの解決方法です。

歯間ブラシでプラークなどの汚れを除去できるのは良いことですが、歯肉を傷つけてしまっては元も子もありません。

 

トラブル③歯の隙間が広くなる

歯間ブラシを使っていく中で、歯と歯の隙間が広くなったように感じることも良くあります。

これはプラークや歯石などがたまらなくなり、歯の隙間が広がったように見えることもあれば、実際に歯間距離が広がることもあり得ます。

後者の場合は、歯間ブラシの使い方・選び方に問題がある可能性が高く、一度、歯科医院に相談した方がよいといえます。

 

いかがでしょうか。このように、歯間ブラシは歯と歯の間にたまった歯垢や食べカスなどを効率良く除去する上で非常に有用な器具であり、歯ブラシによるブラッシングと併用することで、むし歯・歯周病のリスクを大きく減少させることができます。

歯肉は一生懸命お手入れをすると、歯肉が下がり、引き締まって歯間部が空いてきます。

これらの道具は正しい選び方・使い方をしなければ、さまざまなトラブルを招きかねないため、十分注意する必要があります。

そうした補助的清掃器具の使い方・選び方は定期検診で相談するといいでしょう。