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抜髄の治療方法と手順

2023.12.02

歯の神経の治療って1回では終わらないの?

神経を取るとどの位期間がかかるの?

 

前回は抜髄のについてお話ししました。

今回は抜髄の手順についてお話しします。

  1. 麻酔

歯の神経を触るのですから、当然そのままで治療すれば歯の痛みが出ます。そこで、通常、局所麻酔で治療を始めます。

非常に痛みが強くて麻酔が効きづらい場合は、鎮静剤(ちんせいざい)で歯髄を弱らせてから後日に抜髄する場合もあります。

  1. 根管治療前の準備

ここで重要になるのはラバーダムです。

これは見えない汚れを遮断する目的があります。

治療する歯の周りをゴムのシートで覆いばね(クランプ)を使ってゴムのシートを留め、唾液に含まれる細菌の侵入などを防ぐのです。

必要に応じて隔壁を作って、ラバーダムシート(ゴムシートの幕)を装着します。

ラバーダムを行っていると、歯の根の治療の成功率が上昇するということも言われています。

もし、細菌が根管内に残ってしまった場合、そこから細菌が繁殖して、再治療が必要になってしまいます。

根管治療を何度も繰り返している方の歯は、治療をしていても細菌の繁殖を抑えることが難しくなっているのです。

治療成功のカギを握る要因は、無菌状態をいかに保てるかに尽きます。

当然、ラバーダムに使用する器具、すべて個別に減菌し、ラバーダムシートは使い捨てにします。

  1. 根管のお掃除・殺菌

感染した歯髄を除去して、ファイルという器具で根管をお掃除します。

これは見た目は針のように見える器具ですが、よ~く見ると針の棒のところにギザギザが見えます。

これで歯の神経の管の壁面に入ったむし歯菌などの汚れを書き出して除去するのです。

根管内のお掃除が終わったら、根管内を薬品で洗浄し、根管内を殺菌します。

  1. 根管充填

根管内の殺菌が終わったら、再感染しないように、隙間なく詰め物をします。

詰め物は通常、ペースト状のシーラーガッタパーチャを充填します。

ガッタパーチャとはマレーシア原産のアカテツ科の樹木およびその樹液から得られるゴム状の樹脂で、マレー語で「ゴムの木」の意味です。。

熱にとても強く、半固体化出来る特徴を持っています。

歯の根に詰める材料としては65%の酸化亜鉛を主成分として、約20%のガッタパーチャ、約10%の造影剤、約5%の可塑材料で構成されています。

構成成分の比率は、メーカーにより異なり、ガッタパーチャの比率が多いとガッタパーチャポイントは脆くなります。

またシーラーは酸化亜鉛、ロジン、などで構成されています。

ガッタパーチャだけですと隙間ができてしまうため、その隙間を埋めるべく、この材料を使用します。

 

いかがでしょうか。

当院では根管治療を行うには基本的に3回ほどかかっています。

症状が残った場合は再度薬を付けなおすなどで回数が増えることもあります。

また治療経過、結果を確認するためエックス線写真(レントゲン)を2枚ほど撮らせてもらっています。

ここまでで早くて約2週間、通常はもう少し時間がかかります。

もしこの治療を中断したら治りが悪くなってしまいます。

また、根管の治療が終わったら、歯の治療はすべて終了でなく、被せものの治療を行います。