二次象牙質―歯が生えてからでも歯は作られる!
2023.11.26
歯が生えたらもうその歯は一生そのまま使うの?
歯が削れてもはのしんけいgさなかなかみえないのはなぜ?
こんにちは。安城市の神谷歯科医院院長の神谷繁彦です。
歯は通常一番外側がエナメル質で覆われており、その中に象牙質が存在しています。
またその中に歯髄(歯の神経)があります。この歯髄、実は神経だけでなく、血管、生体組織などが含まれています。
生まれたままでまずはこの歯を使っていきます。
さて、この歯髄は何かの刺激、または生理的に内側に歯を作って、歯の組織を守ってくれます。これを第二象牙質とよんでいます。
つまり、歯の成長過程で、歯根完成後に歯髄が中の管に付加される新生象牙質のことです。これには生理的第二象牙質と病的第二象牙質に区分されます。
生理的象牙質は何をしなくても歯髄の入っている部屋(歯髄腔)に長期間にわたって象牙質を作っていきます。よって高齢の方の歯髄腔または根管(歯髄の入っている空間)は狭くなり、特に我々歯科医が高齢者の下の前歯で歯髄を除去しなければいけないときに、その根管を見つけるのに苦労することがあります。
病的第二象牙質は第三象牙質、または修復象牙質ともいわれます。
つまり、外から刺激があった時、この刺激は知覚過敏、むし歯、歯質が摩耗して薄くなった時などに歯髄が反応して内側に象牙質を作るものです。
これにより、我々が長期間歯を使っていて、その歯が摩耗していてもすぐには歯髄が見えず、すぐに抜髄(歯の神経を取る)しなくても済むのです。またむし歯になっても一刻を争うほど急いで治療することはないのです。(でも放置はだめですよ!)
極端なのは、中でむし歯が進み、普通では歯髄が見える深さなのに神経が見えない、ということもあります。
その場合は、微細な神経が見えたり知覚過敏が強くなる可能性もありますので、一度代わりの材料を敷いて様子を見ることもあります。それにより、歯の神経が内側に歯を作ってくれるのです。
これで歯がしみる症状が収まればいいのですが、なかなかおさまらない、または日常生活に支障がある場合は、残念ながら歯の神経を取る=抜髄をせざるを得ません。
いかがでしょうか。
我々歯科医はできるだけ歯の神経を取らないよう、又ダメージを与えないよう、なおかつ歯としての機能を回復させる努力をしています。
外側の歯はむし歯になったらまず再生することは難しいので、むし歯にならぬよう色々な方法をとっているのです。
二次象牙質ができるという頭も入れて治療を行っているのです。
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