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妊婦歯科健診とは?妊婦特有のお口の症状がある。

2023.08.16

妊婦歯科健診って特殊なことをするの?

妊婦歯科健診は絶対受けなくてはいけないの?

こんにちは。安城市の神谷歯科医院院長の神谷繁彦です。

市町村の健診にいろいろな健診があります。成人歯科健診、妊婦歯科健診、産婦歯科健診など。

今回はその中の妊婦歯科健診についてお話します。

 

歯科健診が必要といわれても、妊娠中はお出かけも億劫になりがちで、歯科に行くのが面倒だなと感じる方もいるかもしれません。

しかし、妊娠中の体の生理は、一般の状態と異なり、歯の健康が損なわれやすいさまざまな要素があります。

それにより、妊娠中は、そうでない時期と比べてお口の環境が悪化しやすくなりやすいのです。

その理由をいくつかをご紹介します。

(a)女性ホルモンバランスの変化

妊娠中は、女性ホルモンである「エストロゲン」の分泌量が何十倍にも増えます。

歯周病菌の中には、エストロゲンを餌にして増えるものもあり、これにより妊娠中に歯肉炎や歯周病が悪化しやすいのです。

(b)つわりで歯磨きができない

つわりで体調が悪いと、歯磨剤のにおいを不快に感じてしまい、歯磨きをサッと済ませてしまうという方もかなりおられると思います。

また歯ブラシを口の中に当てただけで、気持ちが悪くなる方も多いと思います。

でも、歯磨きが十分にできなければ、お口の環境が悪化してしまいます。

(c)胃酸で歯にダメージ

つわりで嘔吐が起きると、胃酸によって歯がダメージを受けてしまいます。

特に妊娠後期になってもつわりがおさまらない方は注意が必要です。

またつわりで脱水症状を起こすと、唾液も減り、歯や歯ぐきへのダメージが起きやすくなります。

(d)ものが食べにくくなり、口の中が不衛生になりがち

妊娠中は、一度にたくさん食べられず小分けに食べていると、食べ物を口に入れる回数が増えることが多くなります。

食事をするたびに口の中が酸性に傾くことは前にもここでお話ししました。

よって食事の回数が増えると、お口の中がその都度酸性に傾き、衛生状態が悪くなります。またむし歯にもなりやすくなります。

普段であれば食事のたびに歯磨きをしているという方でも、こまめに食べているときにはつわりによる嘔吐反射が敏感なので、そうもいきません。

ちょっとした食べ物のカスが口の中に残ってしまい、いつもより不衛生になりがちです。

 

以上妊娠中のお口の環境についてお話ししましたが、実は、問題は妊婦さんだけでは済まないことがあるのです。

お口の健康が生まれてくるお子さんにも影響することが多いのです。

妊婦さんが歯周病になることで、なんと早産(妊娠37週未満での出産)や低出生体重児(体重2500g未満)出産のリスクが高まると報告されています。

お口の中で炎症が起きていると、そこから炎症物質が血液に乗って全身に伝わり、早産などに繋がるからなのです。

また、産まれた赤ちゃんにむし歯菌をうつしてしまうリスクも高くなります。

赤ちゃんのお口の中には、元々むし歯菌は存在しません。

産道や大人の唾液を介して、むし歯菌が入り込み、むし歯の原因になるのです。

赤ちゃんにむし歯菌がうつらないように、お母さん・お父さんが歯科治療をしておくことをおすすめします。

 

健診内容は一般の歯科健診とほぼ同様です。

ただ、妊婦さん特有のお口の状態があるので、それに注視していただければいいのです。

 

いかがでしょうか。

このような理由により、妊婦歯科健診はぜひ受けてもらうことをお勧めします。

仕事をやられていて、多忙な方もおられるかと思いますが、市町村では健診自体はまず無料で行っているかと思いますので、可能な限り時間を割いて受けてみてください。