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歯科はコロナ感染リスクがトップなのになぜ感染0なの?

2020.11.21

(2020年11月21日更新)

こんにちは。安城市の神谷歯科医院院長の神谷繁彦です。

今年3月に世界保健機関(WHO)が新型コロナウイルスのパンデミックを表明しました。

欧米諸国が緊急事態宣言を発令した頃、米国金融出版社「GOBankingRates」が、各職業のコロナのリスクスコアを算定しました。スコアが100に近いほど感染リスクが高いのです。

歯科関係では歯科衛生士99.7、歯科医92.1と医療関係でトップでした。他の医療関係では、開業医90.1、正看護師86.1、放射線技師84.1、内科勤務医79.8、救急隊員70.7などでした。 

 

それで患者さんの中には、歯科の診療を抑制する動きも出ました。

しかし歯科診療を介しての感染は一例も報告がありません。

日本歯科大学付属病院口腔外科・小林隆太郎教授によると、歯科診療でコロナ感染が起きていない理由として、やはり消毒の徹底が挙げられるということです。

 

もともと口の中は体の中で一番細菌が多い場所です。そのため歯科は油断をすると感染症にかかりやすいので、新型コロナ発生前からオートクレーブ(高圧蒸気滅菌器)による滅菌の施行、消毒アルコール、次亜塩素酸ナトリウムによる消毒などが身に付いていました。

 

それに加え、新型コロナの影響で患者さんやスタッフの健康管理にも気を使うようになりました。

両方とも体温は正常か(平熱より1度高ければ発熱)、味覚・嗅覚の異常はないか咳などのインフルエンザ様の症状はないかなどを確認し、 症状のある場合は患者さんは治療原則延期、スタッフは出勤停止にしてきました。

これらのことが、コロナの早期発見、ひいては感染拡大防止に役立っているのではないかと思います。

その他前にお話した「3蜜」防止、換気の徹底などが挙げられます。

 

また、歯周病と全身の重症疾患の関係が報告されています。

歯科は定期的に、継続的に通い、管理をすることが重要です。

特に大切なのは軽症者で、こういう方こそがケアが必要で、重症化予防をする必要があります。

長期間プロフェッショナルなケアが受けられないと悪化する可能性があります。

継続的に口腔内の衛生管理をすることが健康寿命につながります。

つまり、歯科の定期健診は「不要不急」ではなく、長い目で見れば必要不可欠なのです!